2月27日(土)に、備前味噌醤油株式会社様に見学に行ってきました。
今回は少人数での見学となりましたが、その分距離感の近い内容の濃い見学会となりました。
簡単に備前味噌醤油株式会社様を説明させてもらいます。
備前味噌醤油株式会様(以下、備前味噌)は明治5年創業の老舗の味噌屋さんです。その前身は江戸時代中期より麹屋さんでした。岡山一の生産量を誇り、年間1000トンにも及びます。
飲食店、学校給食、ホテル等でよく使われています。近年では小売店での店頭にも並んでおります。知らず知らず岡山県民なら子供のころから1度は口にしているかもしれませんね。
特に材料を塩に至るまで岡山県産にこだわったシリーズ『でえれえ』の売れ行きは好調とのことです。
はじめに本日担当して下さる備前味噌の島田様と共に歴史感漂う看板の前で記念撮影。
そして商品の説明をしていただきます。細かな材料の説明から熟成期間や違いなど、私たちの質問にも丁寧に説明していただきました。
その後、甘酒を試飲させてもらいました。
麹から作る甘酒は酒粕で作る甘酒とは一味違うソフトな口当たりで全くのノンアルコールです。
車の運転、お酒がダメな方でも安心して飲める甘酒となっています。そしてここ近年最上稲荷の振る舞いの甘酒も備前味噌の甘酒ということです。より一層岡山県民には身近に感じます。
工場内は味噌になるまでを3階から2階、1階と順に下がりながら加工されていきます。
洗ったお米を3階で1晩浸漬した後、水を切って蒸気で蒸しあげます。その時の米により蒸す時間等を調節しながら105℃~110℃の高温で蒸しあげます。蒸しあげた米は米麹となります。
その途中工程の米麹を味見させていただきました。
機械の扉を開けると暖かい蒸気と共に甘い栗のような香りが広がりす。
お米をポリポリ噛んでいるとほんのりと自然の甘味が噛むほどに口の中に広がっていきます。
2階で麹 大豆 塩を各味噌の分量ごとに合わせ1階に移動します。
1階に降りると味噌ごとに貯蔵されます。
中味噌等は大きな3トン樽で貯蔵されます。
クレーンを使って違う樽に詰め替えることで天地返しを行うそうです。
白、赤、麦などの種類によって貯蔵期間を変えます
貯蔵庫を開けると味噌の香りと暖かい空気が広がります。
この貯蔵庫は23℃前後に温度設定されているということです。
完成した味噌は2階で梱包されます。
私たちも充てん作業を体験させていただきました。
足元のペダルを1回踏むと1kgずつ味噌が出てきます。4kg樽に詰めるのですが空気を抜くように詰めるのがやはりプロとは大きな差が出ます。
そして4kgを支えておくのでたくさん梱包するとなると結構な重労働です。
そして最後は試食会です。
金山寺味噌をノーマル、ワサビ味、マヨネーズ味とアレンジしてくださりキュウリにつけてそれぞれ味わいました。試食と共に早速『こう使いたい』『野菜と合わせたい』『このままがいい』などなど、それぞれが早く料理したい気持ちになりました。
もう一品、豚肉と黄にらの麦味噌のお味噌汁です。
豚と黄にらの強い旨みに負けも勝ちもせず、
一体となり素材に溶け込んだ優しい味わいと凛とした味噌の香りが暖かさをお腹の中まで運びます。あっという間のごちそうさまでした。
日々使うお味噌ができるまでを見せていただきましたが、材料の選別から始まり、
長い貯蔵期間を経てパッケージされて私たちのところに届きます。
麹(生き物)相手の製造の中で均一な商品を届けていただき私たち料理人は感謝と歴史を『美味しい』に変えて、
お客様に届けていきたいと思います。
今日お世話になった島田様、木庭様他スタッフの方々ありがとうございました。料理人としてまた、岡山県民として大変貴重な経験をさせていただきました。
ありがとうございます。
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